二輪車をいつでも安心して乗るためには、定期的な点検整備はかかせません。車両は走るにつれて、そして時間の経過とともに、
部品の劣化や摩耗が進みます。 また事故の未然防止、環境影響の低減を図るためにも、点検はかかせません。

点検には、「日常点検」と「定期点検整備」とがあります。
「日常点検」は、安全快適に使用するために、ガソリン給油時・洗車時・長距離走行前等に、お客様ご自身で実施いただく点検です。
自分で出来そうなお掃除やメンテナンスを日頃からやっておけば、いざトラブルが起きたときもここが原因かも・・・？ってわかるかもしれません。
自分でどんなところのチェックをしたらいいかご参考にどーぞ♪

■バイクの日常点検■
□　ブレーキ（前後）レバー（ペダル）の遊びやきき具合
□　ブレーキ液の量（前後）
□　エンジンオイルの量と汚れ具合
□　灯火装置と方向指示器
□　タイヤの空気圧、亀裂、損傷、異常摩耗、溝の深さ
□　冷却水の量
□　エンジンのかかり具合・異音、バッテリー液の量
□　低速・加速の状態
□　運行において異常が認められた箇所
□　チェーンの緩み・たるみ・張りすぎ、汚れ

■バイクの定期点検■
バイクの定期点検は安全確保と環境への配慮からユーザーの義務となっています。
251cc以上のバイクは自家用乗用車と同じように車検がありますが、その他のバイクでも自分でできない事は、専門店に依頼することをオススメします。
バイクには定期的に交換が必要な部品があるからです。
＜主なオイル・液類＞
ブレーキ液、クラッチ液、冷却水、バッテリー液、エンジンオイル、トランスミッションオイル
＜主な摩耗部品＞
ワイヤー類、クラッチ板、ブレーキシュー、ブレーキパッド、タイヤ、その他ドライブチェーン・Vベルトなど
＜主なゴム部品＞
クラッチホース、マスタシリンダカップ、ブレーキホース、燃料ホース、キャリパーシール、
冷却水ホース、その他オイルシールやオーリングなどのパッキンとなるゴム部分

▲定期的な交換が必要な部品とその理由▼

	エアクリーナーエレメント エンジンが吸入する空気中のチリ等をろ過するところ。 詰まるとエンジン出力低下や燃費の悪化となる。
	エンジン冷却水 エンジンの熱を吸収してラジエータで放熱する。 冷却水の交換をおこたると腐食や凍結により冷却水漏れをおこしオーバーヒートとなる。
	エンジンオイル エンジン内部を潤滑し、不純物からエンジンを保護しているが、交換をおこたると潤滑性能が低下し、傷付きや焼き付きを起こす。
	エンジンオイルフィルター エンジン・オイル中の不純物をろ過する。 フィルターが目詰まりを起こすと、ろ過不能となりエンジン内部損傷を起こす。
	スパークプラグ スパークプラグで燃料に点火する。 消耗や劣化により、点火不良や不始動となる。
	ブレーキワイヤー ブレーキレバー操作力をブレーキ装置に伝えるワイヤー。 金属の束状のため、伸びたり、ほつれたりしてワイヤー切れとなり、ブレーキ作動不能となる。
	ギヤオイル、トランスミッションオイル 内部を潤滑し、ギヤを保護しているオイル。 きちんと潤滑されていないと、潤滑性能が低下し、傷付きや焼き付きを起こす。
	ブレーキホース 各ブレーキ装置に油圧を伝える部品。 ゴム素材のため劣化し、ひび割れ等がおこると、液漏れ等によりブレーキの効きが悪くなる。
	ドライブベルト エンジン動力をホイール伝えるベルトは、ゴム素材のため、劣化するとひび割れや伸び等が発生し、変速不良や走行不能となる。
	ステアリングステムベアリング グリース切れ等により摩耗や錆が発生し、ハンドル操作不良になったり走行が不安定になる。
		ブレーキマスターシリンダのゴムやディスクブレーキキャリパゴム部品 ゴム素材のため摩擦や伸縮の繰り返しにより劣化し、液漏れによりブレーキの効き不良となる。
		クラッチフルードとブレーキフルード 通気口から空気中の水分を吸収し劣化すると、クラッチ切れの不良やブレーキの効き不良を起こす。

※（社）日本自動車整備振興会連合会HPより

いかがですか？意外と気が付かなかったり、そんな事くらいでトラブルになるの？と思っていませんでしたか？
「まだいいっかぁ」「面倒くさいなぁ」なんて言わず、不安なくツーリングを楽しむためにも
愛車の健康診断をして必要な整備や修理をきちんとしてから旅に出ましょう！

注意　異常が認められたときは必ず専門店、整備工場で点検整備を受けてください。
適切な整備がなされていないと、思わぬ事故につながります。
二輪車メーカーＨＰでも、バイクの日常点検の大切さをお知らせしています。是非ごらんください。
ヤマハ：バイク日常点検ＨＰ　スズキ：バイク日常点検ＨＰ　ホンダ：バイク日常点検ＨＰ
（社）日本自動車整備振興会連合会HP